〜Hiタッチに通うC君(小学校低学年)の場合〜
C君は、学習障害の診断は確定してはいませんが、ひらがなを読むことが苦手でした。そのため学習全般につまずいてしまい、自信をもてずいつも周りを気にしながらの消極的な言動でした。
Hiタッチの学習では、本人の苦手な部分をスモールステップで進めていき、運動では器用さを発揮してみんなのお手本になることで少しずつ自信をつけていきました。また、学校とも連携し、送迎時に担任の先生と現状や取り組み等を随時情報を共有し、C君にとってタイムリーな支援を継続していきました。
現在では自分で宿題を出して「今日はこれをやるんだ!」と積極的に学習する姿が多くなってきました。自信をもって落ち着いた生活を過ごせることが少しずつ増えくるのをみて、日々の成長を感じています。
学習障害(LD)
学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはありませんが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものです。
学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されますが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではありません。
参考:文部科学省HP
<症状>
話す:まとまりのある文章を話すことが難しい、言葉の転倒や脱落など年齢にあった正しい文章を作ることが難しい、話し方が不明瞭、一方的な会話
聞く:相手が話した言葉の理解が難しい
読む:音読が苦手、文章の意味の理解が困難。
書く:文字や文章が書けない、左右逆の鏡文字を書く
計算:計算が困難、時間がかかる、誤答が多い
推論:算数の文章問題が苦手、数量の概念が理解しにくい
参考:小西行郎 「発達障害の子どもを理解する」